クチネリ劇場

ソロメオ村を訪れた人はきっとみな、クチネリ劇場の美しい佇まいに心を打たれることでしょう。

Il Teatro Cucinelli

《いつの時代にも美と夢がもつ永遠の価値を忘れぬために、ブルネロ・クチネリが、この愛すべきソロメーオ村の自然の舞台を前に、この人 間の劇場の建設を望んだ》 A.D. MMVIII (西暦 2008年)

Il teatro

 

外壁に掲げられたトラバーチンの重厚なプレートには、この劇場が建てられた理由が刻まれています。

《いつの時代にも美と夢がもつ永遠の価値を忘れぬために、ブルネロ・クチネリが、この愛すべきソロメオ村の自然の舞台を前に、この人間の劇場の建設を望んだ》

A.D. MMVIII (西暦 2008年)

Il Teatro Cucinelli

ブルネロ・クチネリ、劇場建設が完了し職人と共に(2008年)

Solomeo

 

芸術のフォーラムの中央に位置するこの魅力的な建物は、これまでの歴史を未来に結び付けています。

Il Teatro Cucinelli

モダンな設備が整っていますが、劇場のデザインとしてはルネサンス期の様式を取り入れています。

古典的なこの様式は、建物の外側だけでなく、舞台装置にも見受けられます。建物内部は、イオニア式の柱に支えられてカーブを描くプロナオス(前室)からロビーへと続いていきます。このロビーもまた柱で支えられており、ここにはこの舞台で活躍した芸術家たちの写真が飾られています。示唆に富む劇場内部は、明るくやわらかな色調で仕上げられており、オーク材を用いた格調高いトラスの端正なラインによりシンプルなイメージが感じられます。

Il Teatro Cucinelli
Il Teatro Cucinelli

一階の舞台正面席と階段席を合わせると、200席以上もの客席を有しています。舞台は幅12メートル、奥行き8メートルで、7メートルのプロセニアム(張り出し舞台)があります。隠し扉や舞台装置を用いることで、実に多様な舞台のニーズに対応することができます。

Il Teatro Cucinelli
Locandina Teatro

クチネリ劇場のこけら落とし公演「Il bosco degli spiriti」のポスター。ソロメオ村、2008年9月3日

2008年のこけら落としでは、監督ルーカ・ロンコーニ、音楽ルドヴィーコ・エイナウディ、脚本チェーザレ・マッツォーニスのもと『Il Bosco degli Spiriti』が上演されました。

Il Teatro

 

《ここで卓越した芸術活動を披露してくれたすべての人々の高貴な心へ、ソロメオ村より多大なる感謝の意を表して》

シーズンを重ねるにつれ、この劇場は「憧れの舞台」として国内外の演者に知れ渡るようになりました。今もこの舞台では各演者が、創造物と見事に調和しながら、各々の才能を存分に発揮しています。

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